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ホテルニューアワジグループナビダイヤル
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(ホテルニューアワジグループナビダイヤル/9:00~18:00)
夫婦で過ごす、
ゆったり連泊ステイ
気の向くままに過ごした、
理想の休日
子供たちも独り立ちして、久しぶりに取れた長期休暇。
これまでなら子供たちを連れて観光巡りを楽しんでいたが、
たまには夫婦水入らずで自然に囲まれた場所にでも・・・。
そんなことを考えながら行き先を探していて見つけたのが、
香川と徳島の県境、山間に建つ温泉宿だった。
待ちに待った休み初日。
この時のために仕事もきっちりと終わらせてきたし、家のことも妻がしっかり片づけてくれた。宿の駐車場に車を停め、清流にかかる橋を渡るとそこは想像以上に豊かな森だ。木々の香りに包まれて爽やかな空気に胸が満たされていくのを実感し、さあ気兼ねなく休暇を楽しもう。そう思いながらチェックインを済ませた。
自家源泉を贅沢に愉しめる、森に囲まれた露天風呂
「湯山荘」というだけあって、この宿の特徴は自家源泉の温泉を湛える露天風呂なのだ。荷物を部屋に置いて一息ついたところで早速大浴場へ向かってみると、川の流れる音が聞こえる中、ゆらゆらと波打つ湯船に映し出された緑豊かな森林が目に留まった。手を伸ばせば梢に届きそうなほど近くまで木々が伸びている。さらりとした温泉の心地よい感触とともに、森の爽やかな空気も漂っていて、さながら温泉浴と森林浴を同時に楽しんでいるようだ。
バリエーション豊かな湯船
大きな柱が目を引く深湯は水深が100cmもある。しゃがんで肩まで浸かると、全身に湯圧のマッサージ効果もかかって身体の芯まで温泉が浸透していくようだ。くわえて、枕木に頭を乗せて寝そべることができるお風呂が気に入った。他と比べて温度が低めに設定されているようで、あまりの心地よさにうたた寝をしてしまいそうになる。
温泉だけでこんなにもゆったり過ごしたのは初めてではないだろうか。身体に残った疲れがひとつひとつ解きほぐされていくのが実感できる。
後から妻に聞いた話では、女湯の方は滝を見ながら入ることができる岩風呂があり、森に面した川沿いの涼み処もあるようだ。翌朝には浴場の男女が入れ替わるそうなので、明日の朝にでも入ってみよう。
山の稜線を見渡す広々とした
ウッドデッキテラス付客室
部屋に戻ると「遅かったわね」と、すでにお茶を飲んで寛ぐ妻が。
温泉で思う存分癒された後は、夕食まで部屋でゆっくりすることに。
宿泊する部屋は山の斜面に建つコテージ風の「里山ヒュッテ Type H」。
和室のリビングスペースとベッドルームの他にも、デイベッドやテーブルが備えられた
広いウッドテラスまであり、室内からでも目の前に広がる山の表情を眺めながらゆったり寛ぐことができる。
時折聞こえる野鳥のさえずりが高揚した心を和ませてくれる。
ダイニングで
阿讃の味覚を味わう
夕食は地元の食材をふんだんに取り入れたという野趣あふれるお料理だ。
色とりどりの地野菜のほかに、香川のオリーブ牛や徳島の阿波尾鶏が登場する。瀬戸内海の新鮮な魚の造りには、スタッフさんにおすすめしてもらった地酒を選び一緒に頂く。どうやら冬には囲炉裏付きのテーブルで鮎を目の前で焼きながら食べるお料理もあるそうだ。夏には川沿いのテラス席でバーベキューもできるらしい。
たまには夜ふかしをして
夕食も終わればすっかり夜もふけていた。「ごちそうさま」とお礼を伝えると、屋上に星空を見るためのテラスがあるとスタッフさんが教えてくれた。
満天の星を見上げると、山の澄んだ空気のおかげか、星の瞬きがはっきりと見て取れる。フロントで借りた星座盤を手に取り、方位を合せながら星を探す。
星空とはこんな幻想的な気持ちにさせてくれるものだったかと、改めて壮大な宇宙の力を実感する。
身体が少し冷えてきたので、今夜はもう寝ようと部屋に。すると妻は冷めた身体を温めるべくまた大浴場へと嬉しそうに向かっていった。
ゆったりとした時間が流れる、ステイ2日目
まだ眠気の残る身体を起こし目覚ましに朝一番の大浴場へ。
昨日妻が言っていた岩風呂は滝の音が響き、森の風を感じながら温泉に入ることが出来て気分も爽快だった。
お風呂もあがりしばらくすると、お願いしておいた朝食の時間だ。ダイニングで和朝食が用意され、
魚料理や地元の岩豆腐を使った湯豆腐のほかにも、卵料理や惣菜など豊富な種類の朝ごはんは、一日の始まりに活力を与えてくれる。
テラス席では若い二人組が朝ごはんを食べているようだ。それを見て、明日も天気が良ければせっかくなので外でいただこう。
などと、なにげない話もゆったりとした時間のなかなら出てくるものだ。
スタッフさんがご飯のおかわりを聞きに来てくれた。「本日はどちらへ」とも聞かれたが特に決めてはいなかったが、
周囲に広がる里山の環境を楽しんで自然の中でリフレッシュしたいと思っていたので、二人で散策に出かけることに。
車で10分の「美霞洞(みかど)渓谷」は讃岐十景にも選ばれた名所だそうで色鮮やかな紅葉が楽しめた。この渓谷から流れる川は湯山荘の前を通り、瀬戸内海の河口まで続いていくそうだ。昼食には「讃岐うどん」はやはり外せないということで、宿の近くの谷川米穀店に向かうと、行列が絶えない有名店だった。
ここも先ほどの川が店の側を流れており、里山に響く自然の音と人の雑踏が非日常の旅情を盛り上げてくれる。
薪のはぜる音を聞きながら
小一時間ほど宿の周辺を散策し宿に戻ってきた。
薪のくべられた暖炉から、ロビーにパチパチと心地よくはぜる音が聴こえる。特別な存在感を放っていた暖炉を横目に、部屋に戻りながら夕食後はあそこで持参した小説でも読もう・・・。と頭に浮かぶ。もっぱら寝る前のお供になっている読書も、こんな場所でなら物語のワンシーンのようだ。
秋から冬の時期は、夕食後の時間にロビー隣のラウンジで炭火を使った焼きマシュマロの提供があるようで、食後の楽しみの心遣いが嬉しい。
いつもより早く目覚めた、
ステイ3日目
今日は少し早めに目が覚めた。
どうやら妻がテラスに出た際に、冷たい風が入ってきたようだ。
窓の外を見ると山脈の頂上に覆いかぶさるように靄が広がり、ゆっくりと風に乗って流れている。
思いもよらない大自然の息遣いがすぐそばまで。
寒暖差が激しい山間の情景にひたりながら飲む目覚めのコーヒーはまた格別だった。
朝食も済ませ、11:00のチェックアウトまでまだまだ余裕がある。妻は出発の準備の前に大浴場で温泉を楽しむようなので、私はデイベッドで読書の続きでも。気が向いたら同じく大浴場にでも行くか。と、コーヒーを淹れながら風まかせな時間を楽しむ。
テラスから見える川沿いのドッグランではワンちゃん連れのご家族が遊んでいて、木々のさざめく音も聞こえて心をほっと落ち着かせてくれる。こんな風に過ごしていると、慌ただしく過ぎてゆく毎日で疎かになっていた“理想の休日”を取り戻した気分だ。
読みかけのページに栞を挿み、時計に目をやり少しの名残惜しさを感じながら、早くもここでの次の休暇を想像している。
さて、出発前の湯浴みで今回の休暇を締めくくろう。